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7.「肝臓からの糖産生を抑える~メトホルミンが血糖値を下げる仕組みについて」


さん、どうして血糖値は上がるのでしょうか。それは、食事、とくに糖質や炭水化物を多く含んだ食事をするからでしょう、とお答えになると想像します。これは、正解です。ただ、食事していなくても血糖値が上がるケースがあると聞くと、びっくりされる方が多いと思います。私がこれまで拝見してきた患者さんでも同じ反応を示された方が多かったのです。

実は、肝臓という臓器はインスリンの適切な働きがないと、体内で利用できる原材料を元に勝手にブドウ糖を産生してしまう臓器なのです。患者さんがよくおっしゃるのは、「前の晩に食事をし終わって3時間くらいたった時の血糖値が120 mg/dLでした。それから何も食べていませんが、今朝測ったら180 mg/dLに上がっていた。これっておかしいですよね。測定機器が壊れているんじゃないですか?」。これは、肝臓からの糖産生が抑えられていない時に起こりうることなのです。

メトホルミンが血糖値を下げるおもな仕組みは、この「肝臓からの糖産生を抑える」ことにあるのです。最終的にインスリンと同じような作用を肝臓において発揮していると解釈されることもあります。糖産生に使われる原材料としては、アミノ酸、乳酸やグリセロール(中性脂肪の一部)などが知られています。

メトホルミンのまれな副作用として先に乳酸アシドーシスを紹介しましたが、割とよくある副作用として、多めの量を使ったときの悪心、嘔吐などがあります。主治医とよく相談してください。